MENU

[闇と現実]E資格を受験しても意味がない人と受験するべき人の違いを徹底解説

ユウスケ

マスターKさ〜ん

E資格の受験を考えているんですけど、この資格はAIエンジニアへの転職にメリットはあるんですかね?

アケミ

わたしもE資格に興味あります!

マスターK

E資格を受験するメリットがあるかどうかは転職志願者の学歴や経歴によるな。

(30代フリーターの)ユウスケ君のように学歴や職歴がイマイチな人は受験するメリットが大きいんだよ。

アケミちゃんのように転職に有利な学歴と職歴がある人は時間とお金に余裕があったら受験してみたら良いよ。

E資格はJDLA認定プログラムの受講料が非常に高いため、あとから後悔しないためにも、受験を決める前に自分が受験する意味があるかどうかをしっかり検討する必要があります。

本記事は30代未経験からの転職を実現した現役AIエンジニアが監修しています。

この記事ではE資格の受験を検討している人向けにE資格の概要を説明し、E資格を受験しても意味がない人と受験するべき人の違いを明確にします。

本記事の対象読者
・E資格の受験を検討している人
・AIのスキルアップをしたい人
・AIエンジニアに転職したい人

本記事でわかること
・2023年のいま、E資格を取得する意味はあるかどうか?
・E資格のメリットと難易度
・E資格を受験しても意味がない人と受験するべき人の違い

この記事を読めば、E資格を受験したほうがよいかどうかの判断材料を得ることができます。

目次

結論:E資格には意味がある!

「未経験からAIエンジニアを目指す上でE資格を取得する意味はあるのか?」

E資格は認定プログラムの価格が高かったり、合格率が70%近くあって「受験したら誰でも合格できる」と噂があったりして、AIエンジニアへの転職に対しての有効性に懐疑的な意見があるのは事実です。

しかし、結論を言ってしまうと、未経験からAIエンジニアを目指す人にとってE資格を取得する価値は大きいです。

特に自分の年齢や学歴に転職市場での希少性がない場合には、E資格を取得することが大きなメリットをもたらします。

※20代だったり、理系の大学を卒業していたりして、既に転職市場で評価される希少性を持っている場合にはあえてE資格を取得する必要はありません。

転職を目指す人にとっては、資格はあくまでも転職を実現するために権威性や希少性を手に入れるための手段です。

また、社内での職種変更が希望だったり、AIのスキルアップの成果を世間受けする資格という形で手に入れたい人もE資格を受ける価値があります。

E資格を受験する目的を明確にしてからら、受験するかどうかを決断しましょう。

\ 現役AIエンジニアが無料で相談にのります! /

E資格とは?

E資格はJDLA(一般社団法人日本ディープラーニング協会)が認定しているAIエンジニア向けの資格です。

受験者が「ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識を有していること」を認定します。

名称E資格
認定団体JDLA(一般社団法人日本ディープラーニング協会)
受験資格JDLA認定プログラムの修了(試験日の過去2年以内)
試験会場各地の指定試験会場に行き、備え付けのパソコンを使って受験
出題120分(多肢選択式、Python記述式)
試験日程年2回(2月中旬と8月下旬)
受験料一般:33,000円 / 学生:22,000円 / 協会会員:27,500円
一般社団法人日本ディープラーニング協会のサイトより→https://www.jdla.org/certificate/engineer/

E資格の「E」はエンジニア(Engineer)を意味しており、試験範囲は大学レベルの専門的な内容が含まれており、現役のAIエンジニアやAIエンジニアをこれから目指す人を対象としています。

E資格に有効期限はなく、1度合格すれば永続的に資格を保持することができます。

E資格の試験範囲(シラバス)
・応用数学(確率・統計、情報理論)
・機械学習(機械学習の基礎、実用的な方法論、強化学習)
・深層学習(順伝播型ネットワーク、深層モデルのための正則化、深層モデルのための最適化、畳み込みネットワークなど)
・開発・運用環境(ミドルウェア、エッジコンピューティング、分散処理、アクセラレータ、環境構築)

上の図は2023年現在のE資格の試験範囲(シラバス)です。

AIは現在進行形で進化している分野なため、E資格の試験範囲(シラバス)も毎年のように更新されており、2022年からは音声認識分野やエッジコンピューティングもカバーするものになりました。

同様に、出題形式も変化しており、2021年度からは多肢選択式に加えてPython記述式が追加され、より実践的な試験内容になっています。

ユウスケ

E資格の試験範囲は専門的で未経験の自分にはレベルが高そうです😥

合格率も低いんじゃないんですか?

マスターK

E資格の合格率は平均70%で想像以上に高いんだよ。

これは「認定プログラムの修了」がE資格の受験資格の1つになっているからなんだ。

ユウスケ

良かった〜😌

僕でも認定プログラムを修了できれば合格できそうですね!

下の図は過去のE資格の合格率を整理したものです。

過去のE資格の開催回合格率
201869.44%
2019 #163.31%
2019 #267.82%
2020 #168.04%
2021 #178.44%
2021 #274.53%
2022 #174.00%
2022 #271.79%
引用元:「E資格(エンジニア資格)2022#2」結果発表(897名が受験し、644名が合格)

JDLA認定プログラムとは?

JDLA認定プログラムとは、民間事業者が提供する「E資格の試験範囲(シラバス)を学ぶことができる有料の教育プログラム」で、これの修了がE資格の受験資格となっています。

教育プログラムを修了するためには、機械学習分野の筆記テストやPythonのコーディングテストをクリアすることが求められ、E資格の試験範囲(シラバス)への理解が浅いと修了できない仕組みです。

Q)

なぜJDLA認定プログラムの受講が必要なのですか?


A)

JDLAでは体系的に理論を理解したうえで実装できる人材に資格を付与したいと考えております。しかしながら、数時間程度の試験だけではディープラーニングの実装スキルを計ることは困難ですので、それをJDLA認定プログラムの演習で担保する形としております。

JDLAサイト よくある質問

つまり、実質的には認定プログラムで1次選考が実施されているため、試験本番の合格率が高くなっているというのが内情です。

決して、E資格が簡単に合格できる試験というわけではありません。

認定プログラムの多くは、機械学習の基本的な知識機械学習を学ぶ上で土台となる数学の理解基本的なPythonコーディングスキルがある人を対象としており、これらの基礎スキルがない人はプログラムそのものについていくことができません。

未経験からE資格に合格するための勉強量の目安

過去の合格者のうち、未経験からE資格に合格した人の勉強量の合計は平均250~300時間となっています。

[内訳]
①基礎スキルを学ぶ準備期間
・3ヶ月間(1日2H×90日=180H )
・「機械学習の基本的な知識」や「機械学習を学ぶ上で土台となる数学」や「基本的なPythonコーディングスキル」を学ぶ

②認定プログラムの受講期間
・2ヶ月間(1日6H×10日=60H)
・プログラムのスケジュールに沿ってE資格の試験範囲(シラバス)を学んで認定テストをクリアする

③試験直前時期
・10日間(1日2H×10日=20H )
・試験範囲(シラバス)の復習

上の図は未経験からE資格に合格するための勉強量の目安をまとめたものです。

未経験からE資格に確実に合格するためには、認定プログラムに通う前の準備期間も含めて、かなりの勉強量が必要となっています。

ユウスケ

さっそくE資格の受験に備えて勉強を開始したいと思います!

まずはPythonの勉強をしよっと~^_^

マスターK

ユウスケ君、やる気があって良い感じだな~

未経験者のE資格の試験に向けての勉強は数ヶ月に及ぶ長丁場になるから、最初に計画を立てて確実にスキルアップすることが大切だよ😐

JDLA認定プログラムを比較

JDLA認定プログラムを提供する民間事業者は複数存在し、受講料も安いものから高いものまでさまざまです。

E資格の受験するを検討しているのならば最初にJDLAの公式サイトで最新のE資格の情報を確認。
E資格の公式サイト→https://www.jdla.org/certificate/engineer/

次回の試験日が分かったら、そこから逆算し、自分自身の使える資産(お金や時間)と照らし合わせた上で最適な学習計画を立てましょう。

そして、その計画にフィットする認定プログラムを選ぶことがオススメです。

E資格に合格することのメリット

アケミ(一流企業に通う会社員)

仕事をしながらE資格に合格するのはとても大変そうですね…😖

こんなに頑張って受験する意味はあるのかしら?🙄

E資格は相当の勉強量が必要な資格なので、合格した場合のメリットは大きいです。

メリットの1つ目はAI界隈での認知です。

E資格を認定するJDLAの正会員企業にはPKSHA Technology(パクーシャテクノロジー)やNeural Pocket(ニューラルポケット)のような上場企業に加えて、エヌビディアのようなグローバル企業も登録されています。

そのため、E資格は日本のAI業界では認知度の高い資格となっており、国内でAIエンジニアに転職するときには、E資格を持っていると一目置かれて、選考が有利になる傾向があります。

そのため取得するメリットもかなり大きくて、名だたる大手企業が歓迎要件にE資格を採用していたり、書類選考が免除される例もあります。


そういう意味では、Eを持っていることはかなり自慢になると思います。かつ、社会もEを持つ人材を待っています。

JDLA事務局長の岡田氏のコメント(引用:AI資格の大本命!G検定・E資格についてJDLAの事務局長に直接取材してきました!

2つ目のメリットは日本最大のAIコミュニティCDLE(シードル:Community of Deep Learning Evangelists)へ参加権です。
※ 2022年時点でメンバーは約5万人。

このコミュニティに参加できるのはG検定・E資格の合格者のみとなっており、年間80回近く開催されるAIに関連するイベントに参加できます。

CDLE(シードル)で開催されているイベントの例
・AI最新論文読み会
・AI/センサービジネス研究会
・「Kaggleで勝つデータ分析の技術」輪読会
・NLP初心者向け 勉強会

イベントに参加することで、AI界隈での人との繫りを広げることができるため、AIエンジニアへの転職後も、最新情報の収集に役立つことでしょう。

G検定や「AI for Everyone」との違い

JDLAが認定している資格はE資格とG検定の2種類。

E資格はエンジニア向けの資格ですが、G検定は「AIの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する」非エンジニア向けの資格です。

G検定はディープラーニングのことだけではなく、人工知能・AIと言われていることの中から知っておくべきことをまとめていて、言ってしまえば「AI概論」のような内容となっています。

全ビジネスマンを対象に知っておくべきことを体系的に学ぶことができます。

JDLA事務局長の岡田氏のコメント(引用:AI資格の大本命!G検定・E資格についてJDLAの事務局長に直接取材してきました!

非エンジニア向けなので、未経験からAIエンジニアへ転職するときに、G検定を持っていることがことさら有利に働くことはありませんが、E資格を受験するための準備として受けてみるのはオススメです。

AI for Everyoneに関してですが、こちらは資格ではなくて講座です。

全てのビジネスパーソンに向けた、AIについてまず「知る」ための無料のエントリー講座で、ビデオ講座(約5時間)で受講できます。

$49を支払うことで、コーセラ(Coursera)というオンライン講座プラットフォームの修了証が手に入りますが、「AI for Everyone」は日本国内での認知は低いので、特に課金する必要はないでしょう。G検定と同様で、E資格を受験するための準備として受講してみるのが良いです。

したがって、JDLAが認定している資格や提供している講座の中で、未経験からAIエンジニアへ転職を目指す上で直接関わってくるのはE資格だけだと言うことができます。

E資格のメリットとデメリットをふまえて「受験しても意味がない人」と「受験するべき人」の違いを解説

ここまでの内容を読むことで、未経験からAIエンジニアを目指す際に、E資格を持っていることのメリットは大きいことがお分かりいただけたと思います。

もし時間とお金に余裕があるようであれば、是非皆さんにE資格の合格を目指してもらいたいところです。

しかし、現実的には転職を実現するために使える資産(お金や時間)は転職希望者の個人個人で違っており、その限られた資本をどのような活動に振り分けて未経験からの転職を有利にする権威性や希少性を手に入れるかを決めなければいけません。

未経験からの転職を有利にする権威性や希少性の例
年齢、学歴、資格、ポートフォリオ、Kaggleのようなコンテストでの結果 etc

未経験からAIエンジニアを目指す人にとって、E資格は転職を有利にするための手段の1つに過ぎません。

まず、2023年時点で「E資格がどれだけの権威性や希少性を持っているのか?」を冷静に見る必要があります。

過去のE資格の開催回合格者数
2018234
2019 #1245
2019 #2472
2020 #1709
2021 #11,324
2021 #2872
2022 #1982
2022 #2644
累計5,482

上の表を見てもらえば分かりますが、年々E資格の持っている人は増えており、E資格を持っていることによる希少価値は過去と比べると低くなってきています。

一方、認定プログラムの価格は安くなる傾向があり、過去には最低価格が15万円ぐらいだったものが、現在では10万円以下になっています。

つまり、2023年時点でのE資格は希少価値は下がっているがコスパが良くなっていることです。

ここまでのことを踏まえて、未経験からAIエンジニアを目指す人の中でE資格を受験するべき人を考えてみました。

未経験からAIエンジニアを目指す上でE資格を受験するべき人
・年齢:30代以上
・学歴:高卒、文系大学卒
・資格:機械学習に関連した資格(※ 例→統計検定準1級以上)を持っていない
・その他:KaggleやSignateのようなコンテストでの際立った結果を持っていない

少子高齢化がどんどん進んでいる日本において20代であることはそれだけで希少です。そして、よく言われるように20代の人は転職活動の時に企業からにポテンシャルを汲んでもらうこともできます。

そのため、未経験であったとしても十分に作り込まれたポートフォリオが用意できていれば希少性を示すことが可能で、E資格を敢えて取得する必要はありません。

20代と30代では未経験からAIエンジニアへの転職を実現する戦略が違います

20代30代それぞれの転職戦略は以下の記事をご覧ください。

また30代以上であったとしても、理系大学や大学院卒という学歴があったり、統計検定のような機械学習に関連した資格を持っているのであれば、それで権威性や希少性は示せるのでE資格は不要となります。

ただし、30代以上で学歴がイマイチで資格も持っていない場合にはE資格を取得することに大きな意味があります。

その理由はE資格が時間とお金を掛けて努力すれば高い確率で合格できる資格だからです。

世の中には合格率が低く資格がたくさんあります。機械学習に関連したものだと統計検定準1級以上やAWSやGCPのようなクラウド系のものは試験を受けるための費用は安いですが合格率は低く、ある一定の期間、しっかり勉強しても努力が報われない可能性が高い。

そのような資格はお金や時間が限られている転職期間中ではなくて、AIエンジニアへの転職成功後に時間に余裕が出来てから受験するべきもの。

KaggleやSignateのようなコンテストも同様で、メダル獲得のような際立った結果が出せれば転職がとても楽になりますが、そのようなコンテストは現役バリバリのAIエンジニアと真正面から勝負することになったり、実際は優秀なメンバーが所属しているチームに加われるかどうかキモの運ゲーであったりし、未経験の人には敷居が高いのが現状です。

その点、E資格は認定プログラム参加にそこそこ高額な支出が発生しますが、しっかりと丁寧に努力して準備し受験すれば誰でも合格できて、結果ある程度の希少性を獲得できる安定性抜群の選択肢と言えます。
(※念の為ですがE資格が楽に合格できる試験というわけではありません。理系の大学院出ていても余裕こいて片手間で望んで落ちてしまった例も過去にあります…)

まとめると、20代だったり理系大学や大学院卒だったりして既に希少性や権威を持っている人は(未経験からAIエンジニアへの転職を実現するために)特にE資格を受験しなくてもよいですが、30代以上で学歴や資格で希少性を示せない人はE資格の合格を目指すことをオススメします。

E資格が意味ないと言われてしまう理由

ガチAIでは現役のAIエンジニアが無料で相談にのっています。E資格の受験に関して悩みがある場合はお気軽にご相談ください。

\ 現役AIエンジニアが無料で相談にのります! /

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次